5 ・林野駅 − 岡山駅    宇野自動車  

 

平成21年9月19日乗車


 

宇野自動車は岡山県のバス会社の中でも特徴的と言うか個性が光るこだわりを持った

ところである。それまでは7〜8年で車両を代替し、常に同一仕様の新車状態のバスが

用意されていた。バリアフリー法が施行されてからは座席数が減ってしまうと言う理由か

ら新車の導入を止め、車体更新を施し現在に至っている。久しく新車が導入されてない

がどの車両もピカピカで、年式の古さを感じさせないのが特筆すべき点であろう。今回は

同社の最長路線である「岡山ー林野」間の路線に乗車して来たのでその様子をお伝えする。

 

起点となる林野駅前。文字通りJR姫新線林野駅の駅前にある。林野駅前と言うさっぱりとしたバス停名であるが、年季は入っているが、バスターミナルのような立派な屋根付きの車庫兼バス停である。ここから宇野自動車の他、豊沢行きの豊沢交通の路線も出ている。前出している神姫バスの停留所もあり、実は本当にバスターミナルの役割を果たしている。
今回乗車する車両。

平成8年式KC−MP617Mで、それまで、頑なに固持していたリーフサスから驚きのエアサスへ移行した車両である。宇野バスのリーフサスはリーフといえども、柔らかめの特別なもので、普通に乗っていればそれがリーフサス車とは気付かない一品であった。

林野バスセンターではなく(実は途中に同名のバス停がある)林野駅前。奥は車庫になっており、車両が待機している。

屋外には豊沢交通のバス停がある。かなり便数は減らしているものの、高校の通学バスの役割を持っているので、かろうじて路線は維持されている。その奥には平成21年9月いっぱいで撤退する神姫バスのバス停を設置。
車内の様子。

かなりグレードが高い。

ハイバックのセパレートタイプのシート。背もたれが分かれているがリクライニングはしない。
天井はシャンデリア風蛍光灯が並ぶ。昔の観光バスと同じタイプが使用されており、少々レトロチック。握り棒も2列設置され、立っているオキャクさんへの配慮も欠かしていない。。
床は床上げされている。更に床のロンリウムの上に滑り止めのテープが施されており、きめ細かい配慮がなされている。
押しボタンはボタンのみで「次ぎ止ります」的な発光はしない。
「つぎとまります」の表示は車両前部にある表示機でアナウンス。

整理券発行番号からこの路線の長さが窺い知れる。1時間30近くの乗車でも1100円しか掛かっていないのは、宇野自動車が日本の中でも3番目の運賃設定の安さからの賜物である。

 

岡山駅前到着。

途中の様子がないのはあまりにも快適な乗り心地であったため、爆睡してしまった。路線自体は幹線道路の県道を延々南下するもので、のどかな田園風景の中、途中での区間利用も結構あり、常に10数名乗車していた。流石に岡山が近くなると乗車率も上り、都市部の交通機関の体裁を築いていた。

 

宇野自動車は独特な色使いで路線バスのみを所有する超保守的かつ個性的なバスで

あり、路線は大きな団地をいくつも抱えており、堅調な経営でバス事業者の中でも一目

置く存在である。JRの新駅開設などで結構影響もあったようだが、今後気になるのは何

と言っても車両の代替。今のところ車体更新でその場を凌いでいるが、もうそろそろ新車

にお目に掛かりたいのがバスファンの気持ちである。しかし利用者にとっては、他のバス

会社の1歩も2歩も前を行く斬新なアイデアで車両の快適さを維持、いやより一層快適に

していき、車両の古さを感じさせない手法は他のバス会社も見習うべき点が多かろう。


 

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